ものに宿るひとの心。それは控えめながらも、確実に存在するもの。それをしっかりと受けとり伝えるのが、
コーディネーターの仕事です。「ひと」そして「もの」に寄り添う。忘れてはいけない姿勢です。
かたちは常に変化し、価値観も変わります。その中で変わらないもの、それはそこにあるこころです。
伝統はいつの時代もモダンです。
そう感じるのは、かたちの先に見えるこころを受けとっているからではないでしょうか。
かたちは変わっても、伝統のこころは次代につなげ、その時代のモダンであり続ける。
そんな空間を生み出していきたい。
禅語の「拈華微笑」(ねんげみしょう)。これは、道端に咲いている花を摘んで、微笑みながら相手に差し出すだけで、
難しい言葉や大げさな物は必要なく、心は通じるという言葉です。
見えるものだけに心をとらわれず、見えないものを大切に伝える、受けとる。
これからは、そんな空間が求められるのではないでしょうか。
日本の美意識は、ひとが自然に寄り添うことにより育まれてきました。
自然への憧れ、対話から、色やデザインを生み出し、それが現代も続く文化となっています。
枯渇した人の心を救えるのは、自然そして文化だと思います。心の救済へつながる食空間。
これが最大のテーマです